育児サロンのよしです。
今回は、サロン生のSさんに出産時の体験談をお話して頂きました。
今は、自然分娩・夫婦での立会い出産・無痛分娩など色々な方法がありますよね?
現在は、夫婦での立会い出産が主流になりつつありと思います。
現在、立ち会い出産を考えている方や立会い出産ってどんな感じなのだろうと思っている方はぜひご参考にしてみてください。
目次
Sさん我が家の立ち合い出産体験記
近年、立ち合い出産を希望されるご夫婦はとても多くなりました。
私は助産師として勤務した経験がありますが、最初は「恥ずかしいから」と希望されない妊婦さんもいます。
しかし、旦那さんと一緒に陣痛室で痛みに耐えていくうちに「やっぱりこのまま一緒に頑張ります。」と言われます。
旦那さんも最初から「立ち合いたいです」と言われる人・「どっちでもいいです」と言われる人・「怖いので、ちょっと遠慮します。」と言われる人などさまざまいます。
陣痛室で奥さんに付き添い、その流れで立ち合いすることになってもみなさん一緒に頑張れています。
我が家では、3人子どもがいるうち下2人の時に立ち合い出産をしました。
1人目から立ち合いしたかったのですが、里帰り出産で立ち合い出産に間に合わなかったので立ち合いとはなりませんでした。
今回は我が家の体験談も含めながら立ち合い出産についてお話したいと思います。
立ち合い出産とは?
陣痛が始まるときから出産が終わるまでを奥さんと一緒に過ごすことを言います。
出産を迎えた女性にとって、自分をよく知ってくれる人がそばにいるということはとても心強く励みになります。
夫婦の絆を強めると共に、旦那さんにも出産の大変さを知ってもらったり、赤ちゃん誕生の瞬間を見てもらったりすることができます。
男性は女性と違って、父親になる自覚が芽生える機会がとても少ないです。
妊娠中はもちろん他人事で父親の実感など湧きません。
もちろん、気を使ったりいろいろ手伝ったりしてくれる旦那さんもたくさんいますが、やはり実感が湧くというところまではいかないようです。
育児もメインで行うわけではないので、自覚が芽生えるまでにはしばらく時間がかかります。
基本的には赤ちゃんが「あやして笑う」くらいになってきたら少しずつ実感が湧いてくるようです。
それでも、お母さんと赤ちゃんが里帰りをしてしまうと、ますます自覚が芽生える時期は遠ざかります。
男性は自分の体に起こることではなく、周りの環境が変わっていく過程で父親としての自覚が芽生えていくので、女性よりも自覚するのがとても遅いですし、それはしかたのないことです。
ですので、立ち合い出産は夫が父親としての自覚を芽生えさせるのにとっても良い機会なのです。
我が家の立ち会い出産
第一子は立ち合い出産とはなりませんでした。
それに夫は血を見るのがトコトン駄目で、自分の採血でもクラクラと倒れそうになってしまうほどだったのです。
夫自身も「ちょっと自信がないなあ」と話していたので「まぁ立ち合いではなくてもいいっか」くらいの気持ちでした。
それでも、陣痛が来た時は一緒に病院へ行き、陣痛室で一緒に過ごし、私が分娩室に入った後も分娩室の前で待機していてくれました。
担当してくれた助産師さんも生まれたばかりの赤ちゃんを夫に抱っこさせてくれたようで、とても感動したようでした。
お産が終わったあと、「次があったら立ち合いしてみようかな。怖いけど、」と言ってくれていました。
そして、第二子、第三子は当たり前のように立ち合いを希望してくれました。
妊娠して2回目の妊婦健診までに立ち合いの申し込みをしなければいけなかったのですが、すぐに申し込みしました。
両親学級に出ることも義務付けられていましたが、ちゃんと仕事を休んできてくれました。
実際に陣痛が来たときは、夫は仕事中でしたので、電話で連絡をして駆けつけてもらいました。
腰をさすってもらったり、痛みの合間に飲み物を出してくれたりと、私が言うことを全部聞いてくれました。
それに、それぞれの家族と連絡し合ってくれたのも助かりました。
「今こういう状況だから」ということを伝えてもらったので、他の家族も安心して自宅で待っていてくれました。
実際に出産した時の様子
私はあまり普段から大きい声を出すほうではありませんが、(そういう人もそんなにいないとは思いますが(笑)出産の時はさすがに叫びました。
その姿を見て、夫は「自分の前でこんなに叫ぶんだから、そうとう痛いんだろうな」と思ったそうです。
痛みの合間も息を整えるのに精一杯で、夫が何か話かけてくれていたような気はしましたが、あまりよく理解できません。
それでも、適当に何か話しかけてくれていたほうが痛みが紛れるような気がしたので助かりました。
とりあえず手を握っていてくれるだけでも相当力になりました。
出産直後、夫は相当感動したようで、たぶん泣いていました。
赤ちゃんが出てくる瞬間を見て、生まれたばかりの赤ちゃんを眺めてうれしそうでした。
その時は私自身はというと、やっと痛いのも終わり、とにかく疲れていました。
赤ちゃんが生まれてくる瞬間を見たのでしょうが、やっぱりはっきりとは覚えていません。
「はああ、疲れた」とボーっとするほうが優先されて、赤ちゃんが生まれたあともじっくり眺めるには至りませんでした(笑)。
夫は今まで介抱していた私に背中を向けて、一生懸命赤ちゃんの写真を撮っています。
「私のことも労わってくれませんかね~」と思いつつ、喜ぶ夫の顔を見ているのもまた微笑ましいものでした。
立ち合い出産の後
赤ちゃんの顔は毎日ちょっとずつ変わります。
特に生まれて2~3日は変化がよくわかります。
生まれた直後はむくんでいた顔も、1日たつとあごのあたりがシュッと細くなり顔もちょっと大人びた顔になります。
一重だった目がニ重になったりするので、それだけでも印象が変わります。
そういう変化を見れるのは出産当日から赤ちゃんを見ている人だけですよね。
立ち合い出産後、夫は毎日赤ちゃんの顔を見に病院に通ってくれました。
おむつ交換も手伝ってくれたりしたので、立ち合い出産をしたことで赤ちゃんを身近に感じることができたのかなと思っています。
退院後は育児をというより、家事をよく手伝ってくれました。
私は2人目、3人目の時は里帰りはしなかったので、夫の手伝いがなければ困るのですが、掃除も洗濯もちゃんとやってくれました。
夜の授乳時間も最初は起きてミルクを作ってくれました。
ただ、やはり母親は赤ちゃんの声によく反応してすぐ目覚めることができますが、父親はそうはいきませんので、すぐに起きれなくなってしまいましたけどね(笑)。
母親はすぐに起きれるようにホルモンバランスが変化していますが、父親の体は何も変化しませんので、最初は気合で起きてくれていたのだと思います。
最後に
いかがでしたか?
立ち合い出産をすると、
ポイント
・早い段階で父親としての自覚が芽生えます。
・赤ちゃんが本当に自分の子でどこかから降って湧いたものではないということがわかります。
男性にとって、出産はまさに未知の出来事であり、実際に見てみないことには実感も何も湧きません。
自分の体に強制的に変化が起こる女性と違って、変化が全くないからこそ、父親としての自覚の芽生えは環境の変化によってしか起きてこないのです。
ですので、なるべく早く赤ちゃんと触れ合ってもらうことが男性が父親になる一番の近道です。
そういう意味でも、立ち合い出産は夫婦双方にとても良い効果がありますので、迷っている方はぜひチャレンジしてみてくださいね。

Sさんは出産を支える方も支えられる方も経験していて、とても参考になると思います。
立ち会い出産で絆を深めましょう