育児サロンのよしです。
自宅での日常生活や習い事など、様々なシーンで「わが子の生きる力、特に集中力を高めさせてあげたい」と考えているおうちの方は多いのではないでしょうか?
そのための方法は多岐にわたっており、おうちで今すぐ実践出来るもの、教室に通って先生に習わないとならないもの、お金をかけるもの、そうではないものと数多くの種類があります。
どれがわが子に最も合った方法なのかすぐに判断するのは難しいのですが、
おうちで今すぐできるものならお金もかかりませんし、気軽に出来る方法なのではないでしょうか。
そこで今回は、保育園で保育士の先生が実践するほど、教育上のメリットのある「素話」についてご紹介していきます。
目次
素話とは?
素話(すばなし)とは?
絵本や紙芝居などの道具を使うことなく子どもにストーリーを読み聞かせることを言います。
ストーリーや絵が書いてある道具を使わないので、ストーリーを覚えなくてはならず、また子どもが飽きないように抑揚をつけるなど工夫してお話する必要もありますから語り手としてはそんなに簡単に出来るものではありません。
しかし素話が出来るようになり、子どもも聴けるようになってくると子供の成長に役立つ効果がたくさん出てきます。
保育士さんも実践する素話の魅力
素話は保育士試験の実技の部門にもあるため、子どもの保育のために大切な要素と言えそうです。
想像力を養うことが出来る
素話は絵本や紙芝居を使わずにお話を進めていくので、特に初めて聴くお話ではそのストーリーを理解するのは簡単ではありません。
これまでは、そんなに集中して聴かなくても、絵を見ることでストーリーをなんとなく理解出来ていた子も、素話になると内容を理解するのはそんなに簡単ではないと思います。
というのも、大人が話した内容を自分の頭で映像化し、自分の知識を使って補うことでストーリーを理解しなくてはならないので、よくお話を聴いて頭を使わなくてはなりません。
そのため、素話は子どもの想像力を養う事が出来ると言えます。
人の話を集中して聴けるようになる
素話を理解するには、大人が話す内容をしっかり理解する必要があります。
そのため、子どもがストーリーに興味を持ち出すと大人が話す言葉のひとつひとつを聴き洩らさないように集中するので、人の話を聴く練習になります。
お話が出来るようになる
素話を聴くことで子どもの集中力や想像力が高まると、小さな子どもでも、文章の構成をなんとなく理解できるようになります。
分からない言葉があったらその都度質問してくれやすくなるので、語彙力も上がると言えそうです。
そうすると、自分が相手にお話をすることにも活かせるので、相手に自分の話を伝えることが上手に出来るようになります。
素話を子どもにしてあげるには
さて、素話を聴かせてあげることは、子どもにとって良い効果があることをお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここからは実際に子どもに素話を聴かせてあげる時に注意するべきポイントをご紹介していきます。
子どもに伝えたい話を見つける
素話は、子どもに話してあげたいストーリーを決めるところから始まります。
絵や文章を見ずにお話してあげるので、語り手としてもある程度気に入ってるお話の方が覚えやすいですよ。
ストーリーのポイントを押さえる
5W1Hを意識して、「誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように」ストーリーが進行していくのかを押さえておくことが大切です。
そうすると聴き手側からしてもストーリーが分かりやすく、話に集中する事が出来ます。
抑揚をつけて話す
ストーリーのポイントを押さえることは話を理解しやすくするうえで大事ですが、完璧に暗記して間違いのないように話すということよりは「抑揚をつけて話す」方が大事とも言えます。
暗記した文章を棒読みされてはストーリーの面白みにかけますし、聞き手も感情移入しにくい部分があります。
それよりは多少間違えたとしても、面白い、強そう、怖い、可哀相などの感情のつまった表現の部分では、普段とは声色を変えて聴かせてあげると子どもも楽しめるようになります。
素話としてオススメのお話
のっぺらぼう
怖いお話は「イヤだ!聞きたくない!」というお子さんもいるかもしれませんが、ついついストーリーに引き込まれてしまう内容です。
昔聞いてなんとなくストーリーを覚えている方も多いのではないでしょうか?
下記のようにポイントだけ覚えて、怖いところはおどろおどろしい雰囲気を醸し出しながらお話しすると聞き手も楽しめます。
桃太郎
桃太郎は誰もが聞いたことのあるお話ですが、最近のデジタルデバイスの普及で定番の昔話を聞いたことのないという子どもも少なくないようです。
素話で聴かせてあげると子どもの情操教育にも役立つ場合もありますから、最初はこのような基本のお話から試してみることをオススメします。
耳なし芳一
夏の時期に聴かせてあげたい怖い話です。
昔の怖い話はリアルで本当に怖いというか恐ろしいと思います。
夏にピッタリのこんな怖い話は、子どもも興味津々で素話にピッタリではないでしょうか。
ストーリーのポイントを押さえる
例えば、のっぺらぼうのストーリーを押さえると
①ある男が夜道を歩いている
②綺麗な娘さんに出会う
③こんな夜に娘さんが一人とは不思議に思って声をかける
④娘はのっぺらぼうと気付く
⑤大慌てで逃げる
⑥そば屋の屋台を見つけて安心して駆け込む
⑦蕎麦を注文するも、店主ものっぺらぼうと気付く
⑧男は驚いて腰を抜かしてしまう
という流れになります。
語り手はこの大雑把な流れを自分の中にしっかりと落とし込み、抑揚をつけてお話してあげることが大切です。
このくらいの内容なら覚えやすく、子どもにも聴かせやすいのではないでしょうか。
最後に
いかがでしたか?
最初は話し手は慣れていないので上手に話せなかったり、ストーリーが飛んでしまうことがあるかもしれません。
それでも子どもは夢中になって楽しんで聴いていることが多いですから、あまり完璧を追い求めすぎないことが大切です。
素話が出来るようになると、移動中の車の中や、外出先、旅先でもおもちゃや絵本などがなくても楽しく過ごせますよ。