育児サロンのよしです。
前回、新生児医療に25年もの間携わり、小児科医として多くの子育てに悩む親の支えになってきた福岡新水巻病院周産期センター長の白川嘉継氏の「人生の基盤は妊娠中から3歳までに決まる」のご紹介をさせていただきました。
3歳までの子どもの育て方として、子育て世代にとって役に立つ情報が多くありました。
今回は「人生の基盤は妊娠中から3歳までに決まる」から、「上手な子育ての第一歩は【女性脳】を【母性脳】に変えること」を読んで参考になったことをご紹介していきます。
目次
「女性脳」と「母性脳」の違い
白川氏は、子どもが健やかに育つためには、お母さん自身が「女性脳」から「母性脳」に変化することが大切と言います。
詳しい説明は本に載っていますが、出産前に「女性脳」だった脳は子どもが出来て出産、育児を経験することで「母性脳」に変化していきます。
女性が「母性脳」に変化することで、自分よりも誰よりも子どもを優先するようになり、育児が楽しくて仕方なくなると言います。
子育てに関しては様々な情報が飛び交っておりますし、子供が健やかに育つためには何が必要か、子どものためにどんな事が出来るのかを模索している方は少なくないと思います。
そのうえで、白川氏はこの内容をここまで読んで「自分は大丈夫かな...」と不安になる方は、子育てに関してはそんなに心配する必要はなく、安心できるです。
むしろ危険なのは自信満々に「自分は正しいことをしている」と思っている親であると言います。
子どもを産んでも「母性脳」に変わらないとどうなるのか
まずは女性脳と母性脳の違いについてご紹介します。
・女性脳
社会の中での自己実現や自分自身の興味を優先する。恐怖や不安に対して反応し、自己防衛する。
・母性脳
子どもを優先する。恐怖や不安を感じにくく、子どもを守るために行動する。
白川氏によると、子どもが生まれたら自動的に母性脳にスイッチするという訳ではないそうです。
具体的には子どもを出産し、子育てを経験する中で母性脳に切り替わっていくということで、子どもを産んだら自動的に「母性脳」に変わってしまうという訳ではないそうです。
「女性は子どもが生まれたらすぐに母親になり、男性は育児に関わっていくうえで父親になっていく」という話をよく聞きますが、実際のところは女性も子どもと深くかかわることで女性脳から母性脳に切りかえているようです。
母親だけが母性脳に変わらなくてはならないということはない
白川氏は、近ごろは子どもを産んで母親になっても、「母性脳」に変化せず、「女性脳」のままという女性が増えているといいます。
「女性脳」のままでは、育児が苦痛になったり、子どもと向き合えなくなったりという問題が出てきやすくなるということで、母性脳に切りかえることの大切さを提唱しています。
確かに「子どものために自分の時間が無くなるのがいや」とか「育児が辛く、出来るだけ早いうちから保育園に預けて職場に復帰したい」と感じているお母さんは、育児を苦痛と感じてしまっており精神的にしんどいというのは一理あるのですが、家族のフォローがあれば、特に父親の子どもへの関わり方がしっかりしていれば乗り越えられるシーンは沢山あると私は感じます。
きれいごとではなく、父親も子どもが生まれてすぐの早い段階から育児に積極的に関わり、「男性脳」を「父性脳」に変えていくことが大切だと思います。
「女性脳」を「母性脳」に変えるのに大切なオキシトシン
白川氏は「女性脳」を「母性脳」に変化させるためには、「信頼のホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質「オキシトシン」が重要な役割を果たすと言います。
オキシトシンは脳の視床下部で合成され、下垂体から分泌されるホルモンの一種です。
オキシトシンが脳で作られると、脳のある部分に作用し、信頼感を獲得すると考えられています。
陣痛時や授乳時、そして子どもと触れ合うことでもオキシトシンは分泌されると言います。
最後に
いかがでしたか?
育児を行うにあたって、「女性脳」を「母性脳」に変えることの大切さをご紹介いたしました。
科学的な詳しい説明等も「人生の基盤は妊娠中から3歳までに決まる」に記載されているので、良かったらご参考にしていただけると幸いです。